――ギィ……
今夜もその扉は開く。精液の臭いが充満する狭い個室。四方を囲む古びた壁はグラフィティアートとも呼べないほど雑な落書きだらけだ。殆どが油性マジックで書かれた、幼稚園児の絵よりクオリティの低いもの。殴り書きされた言葉はFuckだとかSEXだとか、今時小学生でも笑わないような低俗なものばかり。
公衆便所独特の悪臭も酷い。鼻が曲がりそうだ。
「…………」
便座に凭れ、だらりと伸ばした両足を見下ろす。
右の太腿には「ご自由にどうぞ」。左の太腿には正の字がいくつも書き込まれている。股間は濡れそぼり、目も当てられない醜態ぶりだった。
もう一度壁へ視線を流した。
この壁の落書きと、この太腿の落書きと。
どちらがより、低俗で、残酷なのだろうか――。
思考は無駄と言いたげに、目の前のドアノブがガチャリ、回転する。
「――こーんばーんは、しゅーんちゃーん」
ギィ……。
蝶番が悲鳴をあげる。隙間から誰かの手。複数の目。複数の足音。足音。足音。
「――……」
むせ返るほど酷い性の臭いが緩やかに呼吸を奪っていく。
ちかちかと点滅する便所内の蛍光灯に、欲塗れの眼と、歪に引き上げられた口元が浮かび上がった。
予兆のように、散々使い込まれた尻穴から、どろり、なにかが煽れ、便器の中に波紋を作った。
【続】
ご め ん な さ い 。
某さんとのイプ中、公衆便所な今泉くんの話になりまして…(酷い)ノリ100%です。続とありますが続きません。本当にすみませんでした!